議員日誌186    国民感情      H25  5.19

 新聞報道によれば、橋下日本維新の会代表が従軍慰安婦に関する発言で物議をかもしているようです。政治家の多くは非難轟々、市民の意見は幾分わかれ少数ながら同調する意見もあります。その内容に関する批評を試みるつもりはありません。ただ、たとえ真理を突いていても外国から見れば品がないことは明らかです。

 橋本発言は、横において、「従軍慰安婦」という言葉に関する国民感情はどうでしょう。少なくとも戦後生まれの世代にとって、戦争に手を染めていない世代にとって、屈辱的であり憤慨です。いわれなき差別を受けているようです。現代日本は、他の先進国に比べて(韓国を含めて)性犯罪率が低く、国際紛争に手を染めていません。世界の優等生です。その現代日本人が、韓国やアメリカに従軍慰安婦問題に向き合えと言われて憤慨しないわけありません。徐々に、嫌韓国、嫌朝鮮の日本人が増えてきています。大久保での在特会のデモやネットウヨの書き込みなどはその表れです。橋下発言もその流れです。日本人の中に不満が蓄積しやがて高エネルギーとなりあちこちで破裂しつつあるよう感じます。

 従軍慰安婦に関する論文、政府見解、様々な記述があることは承知しています。旧日本軍より旧朝鮮の地元組織の方が罪深いという資料もあります。国家間の歴史認識、両国の国民感情が絡む問題で、統一見解が出ることなどありえません。韓国やアメリカが外交問題として取り上げ日本に圧力をかける意味が分かりません。領土問題以上に国民感情を悪くするだけです。この問題は、歴史家が科学的検証に基づいて研究する以外に解決策はありません。

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