総務企画委員会では、22,23日の日程で本年度の視察研修を行いました。初日は地域医療問題に関連して、山形県の置賜市に所在する置賜総合病院にて、その成り立ち、現在の地域医療状況を研修しました。この病院は、県南地域の3次医療をもまかなえるもので、病床数520、医師数89、診療科21、救命救急センター併設という規模です。経営は県と2市2町で構成する一部事務組合が行い、各市・町の負担金は年額で2億程度、県が10億程度です。筑西市が目指す新中核病院とは規模も経営形態も違いますので、単純に比較はできませんが、医師確保の面において決定的に違いがあります。
この病院の医師は8割が山形大学から来ています。山形大学が医師供給においては全面的に支援しているのです。病院の命は医師の布陣です。医師が確保されていれば公立でも医業収入が安定し、自治体の負担金はほとんど問題にならないことを証明しています。筑西・桜川地域の新中核病院の成功のカギは、機能分担であれ、統合であれ、やはり医師確保に尽きるようです
さらにここで感心したことは、建設場所についてです。2市2町の合意を得たわけですが、平成5年9月に懇話会が始まり翌年4月に整備推進協議会が設立されその1年4か月後に建設場所が決定しています。たった2市の合意が4年もかかって得られない惨状を、改めて思い知らされました。