議員日誌299    農業所得支援のジレンマ   H26 7.2

 先月6月は麦秋が見事であり大収穫を期待していましたが、所々に収穫放棄の麦畑があります。梅雨ということもあり雨で作物は相当傷んでおり、雑草が勢いを増し荒廃した光景となっています。これは、収穫量に関係なく支払われる交付金があること、収量に比例する対価が低いことが原因です。  農家から見れば、麦の場合、手間かけて収穫をするより放棄したほうが経費に見合う可能性があります。しかし、納税者としては複雑なおもいがあります。

 補助金などない作物であれば、収穫経費と販売収入を比較し、赤字となればそのまま畑の肥やしにする選択は農家の自由です。しかし麦や大豆のように交付金が支払われる作物にこの選択はいささか腑に落ちません。農家の経営所得安定対策の見直しが行われた結果ですが、そのひずみの部分ともいえます。

 農家の経営支援制度は複雑になりました。なまかじりの勉強で議論することは憚られます。田園風景の現象・変化に目をやりながら農業政策を学ばねばなりません。

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