公権力の行使である行政行為、特に許可権限にかかわることは、明文規定によるばかりではなく、上位行政庁の指導、判例、実績実例が重要です。時間経過とともに、行政行為に不都合が生じ、いくつかの不合理な現実が起きた場合は、新たな決まりを作らなければなりません。
これを省略して、これまでの流れとは違う行政行為を行えば、軋轢を生じます。市民が不信を抱き、反発を招くこともあるでしょう。たとえ行政指導(法的拘束力のない、従う義務がない)であっても同じです。まして、市民や事業者に対し不利益処分を課す場合は十分な手続きが必要です。
罰することを急ぎ過去に例がない手続きや法解釈を持ち出せば、瑕疵ある行政行為となりかねません。事業者の不適切な行為を違法行為とするのであれば、新たな決まり・法令-行政立法によるものでも可―を作成して行うべきです。 時として行政庁が強権を発動するような場合がありますが、補助機関たる職員(テクノクラート)がしっかりとサポートすることが期待されます。