議員日誌438   安保法案成立       H27 9.19

 

 安全保障関連法案が可決されました。結果は予想されましたが、市民の反対運動、委員会採決の混乱は予想以上でした。議論が深まらずに感情論、イディオロギー対立、傲慢採決。政府・与党の罪、野党の罪、マスメディアの罪があるでしょう。

  先ず野党に問いたい。共産党、民主党はこれまでのイディオロギ―から脱皮できない少数野党なので「戦争法案」「違憲法案」ハンタイで仕方がありません。残念なのは民主党。政権を担った経験のある責任野党のはずが、共産・民主とほとんど同じ反対の仕方。政策論争ではなく神学論争と誹謗中傷。世界では常識の集団的自衛権を、ただただ「憲法違反」と断じ、どこまでできる?、どんな場合ならできる?、手順は?、このような現実的政策論争を何故できないのか。これではかつての社会党と同じではないか。政権を担う意思も戦略もないことを証明したようなもの。まともに修正案をだし、土俵に乗る姿勢を見せた維新の党が光っていた。

  さらに市民に「反対」を明確に示すために、安易な扇動を行ってきました。多くの市民は法案を深く理解できず、野党の扇動に乗り、憲法違反はダメ、戦争するための法案はダメ、国の平和のためにみんなで反対しよう―となってしまった。この責任の半分はマスメディアにあるといっても過言ではありません。平和を願っていれば日本は安全という戦後の神話を正当化している。現実を覚醒させる責任を放棄している。

   最後に政府・与党。テレビ放映された国会答弁は、平均的知性を持っている国民から見れば、政府の惨敗。NHKのテレビ討論でもほぼ反対派が優勢。世論調査の結果も反対派が多数。アメリカでの防衛省幹部の発言の暴露。これで法案が通ったのはやはり多数に頼った結果。これははたして民主主義か、それとも多数者のおごりか。米国の従属か。とにかく、国民の目に信頼できる政府、新法の運用を任せられる政府と映ったのか。国民の不安は膨らみます。

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