何度か「議員日誌」で取り上げている学校の適正配置(統廃合)、小中一貫教育。改正教育法により組織された総合教育会議の基本方針が示されました。驚いたことは、「小中一貫教育を積極的に推進し、全ての中学校区で施設一体型の義務教育学校を目指す。」となったことです。
昨年から、市教育委員会は、中学校区別に全市民を対象にした懇談会を開き、当面、分離型の一貫教育学校を目指すという説明でした。これは非常に理解しやすく地域も受け入れやすい施策です。小学校の当面の統廃合を持ち出さずに一貫教育ができるということで、全小学校が耐震補強工事を予定した筑西市においては最適です。それが何故このような方針に変わったのでしょう。
最大の鍵は「義務教育学校」です。小中一貫教育を行うには、新制度上「義務教育学校」としなければなりません。これは、施設分離型でも一体型でも可能なのですが、校長は一人だということです。筑西市が想定していたものは、複数の小学校と1つの中学校で一貫教育を行い、これまで通り各施設(小学校)にも校長を置く形式でした。しかし新法でこれが不可能となりました。
筑西市の選択は、小学校を残したままの小中連携にとどまることになりました。そしてやがて地元から小学校の統廃合やむなしの声が出たときに一体型一貫教育に進むことになるのでしょう。冒頭のように矛盾した方針のようですがスケジュールを10年、20年先と見れば整合するようです。