夢のある科学記事が目に留まりました。日本原研核融合研究所は「JT-60SA」と呼ばれる核融合実験装置を公開しました。実験装置完成までもう少しです。かつての原子物理少年はいやでも期待が高まります。
以前にも書きましたが、人類が科学を発展させる過程において、必ず原子力エネルギーの利用に到達するということ。問題は、人類にとって有益な技術によるか、有害な技術かということ。これまでの核分裂による技術ではあまりにも有害な放射性元素、放射性廃棄物が生じます。(私は封印すべき技術と考えます。)これに替えて核融合による技術であれば、放射性元素が生じることはありません。しかも事故で原子炉が破損しても暴走することなしに瞬時に停止します。原料は無尽蔵にあり温暖化ガスも有害物質も出しません。まさに夢のエネルギーです。
この技術による発電が完成すれば、世界中からエネルギー問題は解決します。原油が暴落して困るリスクはありますが、人類の未来としては微々たる問題です。完成はまだまだ先のようです。それまでのつなぎのエネルギーが必要ですが、核分裂技術による原子力エネルギーは人類にとって災厄を残しかねません。