健全経営となっている筑西市水道事業ですが、前稿にも触れた通り、いくつかの課題もあります。水源についてはすでに触れました。水道施設は大まかに、浄水・配水施設と管路に分類できます。筑西市の浄水・配水施設は耐用年数の60年には達していませんが、耐震性、機能性能、老朽化の問題から更新が必要な個所が生じています。また、管路は年代を追って増設した経緯もあり平成42年以降、耐用年数満了期のピークを迎えます。当然、耐震性や耐久性に優れた管路に更新していかなければなりません。
計算では今後30年間で全施設・管路の更新を完了することになるのですが、その費用総計は260億円と予想されます。単純に耐用年数満了期を待って更新すれば、単年度に50億円超、数年度で100億円超(筑西市のこれまでの実績では年間数億円程度)というように、財政的に不可能な数字の年が現出します。