スピカビルは、区分所有法に基づく区分所有建物です。マンションビルの仲間です。ビルの所有権は、一つではなく 各フロア-、各部屋ごとに設定されます。(不動産登記法では「保存する」と表現します)当然所有者は複数存在しますので、法律上管理組合が成立しています。ビルの管理、保全、修繕、建て替えはこの管理組合が行います。管理組合は所有者の合議制ですが、所有者の議決権は所有床面積に比例しますので、現時点では90%以上保有している筑西市が単独でなんでも決められ状況です。
アパティアがスピカビルを商業ビルとして活用するための企業努力を疑問視するものではありません。しかし、これまでにもいくつかの商業施設が撤退を繰り返していますので、今度も撤退する可能性があるということは念頭に置かなくてはなりません。その場合のシミュレーションを考えてみてください。
仮にA社に売却したとします。A社は単独で建物の変更を行えます。各フロア-を自由に区切り、所有権の対象部分(法律上、専有部分という)を増やし、低価格で分譲することができます。もともと商業マンションビルですから何の不思議もありません。30坪500万円程度の売り出しでしたら多くの買い手がつくでしょう。ビル全体の維持費は所有者全員で床面積比に配分して払えばよいのです。固定資産税や電気代は専有部部分に係る分だけ払えばよいので、通常の商業エリアの店舗と変わらない維持費です。こなれば零細事業者にも魅力的です。風俗に関わる飲食店などが有力です。1階のフロア-は若者の射幸心をあおる違法すれすれの遊技場もあり得ます。つぶれる店も出てきます。荒廃したまま放置される可能性もあります。駅前ビルとしては許されません。そうなってからでは市行政は打つ手なしです。傍観せざるを得ません。
この不安を取り除く方法で活性化を考えるべきだと思います。対案は次回にお伝えします。