１０，７宅建協会県西支部の依頼を受け、宅建業者向け研修の講師を務めました。その内容は、農地を取り扱う場合の法的な注意をまとめたものです。近年、農地法の改正と区域指定制度の導入が図られ、片や規制強化で片や規制緩和が進みました。土地を扱う業者は混乱します。この機をとらえた研修です。私は、元々行政書士を職業としています。土地行政手続きがその中心ですので、私にとっても勉強になることもあり引き受けました。
これまで、宅建業や農地に関わる行政関係者は、積極的に農地取引に関してコメントをすることはありませんでした。聞かれたら答える姿勢です。ましてや転用を伴う売却について指導することなどありえませんでした。農地は神聖なものと言う建前があり、これを不動産として取引するという行為を行政がネガティブにとらえていたためです。
しかし、現実には宅建業者が農地の取引に関わることは相当数に上ります。農地には特有の複雑な手続きがあります。知識不足から消極的になり、せっかくのチャンスを逃したり、逆に踏み込みすぎて法に触れトラブルに巻き込まれたりしています。農地を売却したい所有者や購入希望者のためにも転用を伴う農地売買の研修は必要性が高いと判断し、臨みました。
