マイナンバー法などの改正関連法が成立し、その結果、保険証は廃止することになりました。カード取得を事実上義務化したようなものです。私には違和感があります。マイナンバーカードそのものは賛成です。住基カード時代から積極的に取得してきました。
20年ほど前から業務の電子化が進み、国や自治体もオンライン申請の時代が到来することが語られていました。電子政府(Eガヴァメント)という言葉も生まれました。個人は電子空間での身分証明が必要になるという言ことで、そのためにマイナンバーカードという身分証明書が生まれたと考えていました。そしてこれが、電子空間ばかりでなく実空間(現実社会)でも本人確認として利用できることに満足していたのです。
現実には一般市民は受け入れませんでした。オンライン申請に関係ない市民は殆ど必要性を感じないまま時間が流れました。その後普及したスマホのアプリでは、本人確認はアカウントを設定することで事足り、マイナンバーカードを必要としません。しかし今後世界ではDXの時代となり、これを発展させるに多くの市民・国民が電子空間を利用し、そのためにはマイナンバーカードを取得してもらう必要があると政府は考えます。DXを進化させなければ世界から遅れてしまいます。
マイナンバーカードの普及を進めるには、市民に関心を持ってもらうこと、それにはポイント付与もいいでしょう。利用できるオンラインサービスが普及することはもっと重要です。健康保険証の代わりになることなら賛成しますが、健康保険証を廃止することには反対です。身分証明カードという機能を生かした利用法を考えるべきでしょう。