市民アンケートの重要な結果として、市民会館の建設問題があります。再建を問う設問に対し、「他の施設が利用できるなら新たに建設する必要がない」が57%と最も多く、次いで「当面は他の施設を利用し、財政的な余裕が出来たら新たに建設する」が21%です。つまり、「急いで市民会館をつくる必要がない」が78%になるわけです。市民は財政状況を心配し、箱モノを敬遠しています。最も重要で喫緊の課題、新中核病院建設に集中すべき、と感じているようです。
153号にも触れましたが、市民の多数意見と議会の提案が必ずしも一致していません。市役所本庁舎に対する市民の多数意見は「修繕して使用せよ」、議会は「スピカビルへの移転」です。市民会館に対しては、議会は早急な再建を求める請願を採択していますが、市民の多数意見は上記のとおりです。この結果を議会、議員一人ひとりは真摯に受け止め、熟慮・再考しなければなりません。一部の推進派が積極的にアピールすると議員はそれに迎合しがちです。これに対し、サイレントマジョリティー(特に意見を言わない多くの市民)の意見を吸い上げることはむずかしい。あるいは市民感覚が少し劣化しているのかもしれません。
勿論反省すべきは議会ばかりではありません。市長は、市役所本庁舎、市民会館という重要な公共施設の今後の政策について、早々に意思表明をすべきです。